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新型車両に車内防犯カメラの目、シーサイドラインが県内初導入
2011年01月06日
横浜市磯子、金沢両区を走る新交通システム「シーサイドライン」に2月、22年ぶりの新型が登場する。乗務員のいない自動運転を行っている特殊性から、県内では初めて客室内に防犯用の監視カメラを備えた。
名称は2000型(5両編成)。1989年の開業時から使われている1000型が老朽化したため、16編成すべてを2014年度までに順次取り換える。
カメラは各車両に2基ずつあり、客室内をくまなく写せる。録画式で、トラブルのあったときに限り記録媒体を取り出して確認する。それ以外は、古い映像が新しいものに上書きされていく仕組み。運行する横浜新都市交通によると、記録媒体は限られた社員にしか扱えないようにし、パスワードも設定して映像の流出を防ぐという。
電車内を写すカメラは現在、JR埼京線で使用されているだけ。一部の新幹線や特急、グリーン車にはドア周辺にカメラがあるが、客室内は写せない。シーサイドラインには通常、運転士や車掌は乗らず、駅もほとんどが無人であるため、乗客から「防犯を強化してほしい」と要望が寄せられることもあるという。
車体はステンレス製で、車内を5・5~10センチ広げ圧迫感を軽減した。海沿いの車窓風景をPRするため、向かい合わせのボックスシートを設置。さらに同線として初めて、自動運転中に最前部の運転席を開放することにした。前面の展望が楽しめるとあって、人気を呼びそうだ。製造は金沢区内の東急車両が担当した。製造費は1両約1億円。