2009年10月29日
警視庁が今月、電車内での痴漢対策に関するアンケート調査をインターネットを利用して行った結果、回答者の7割以上が、「車両内に防犯カメラを設置してもよい」と考えていることがわかった。
乗客のプライバシーやコストなどを考慮し、JR東日本など鉄道会社は導入に慎重だが、同庁は、痴漢被害の防止には防犯カメラの導入が有効として、26日、東京・霞が関の同庁本部で開かれた「電車内痴漢対策官民会議」の初会合で、鉄道各社に設置要請を行った。
アンケートは今月22日から3日間実施。回答を寄せた2117人のうち44%が女性で、その83%が「電車で痴漢に遭った」と回答。痴漢を防止するために実施してもいい対策を複数回答で尋ねたところ、「駅構内や電車内での巡回警備」(全回答者の82%)が最多で、「警察の取り締まり強化」(75%)、「駅構内、電車内の防犯カメラ導入」(74%)と続いた。
満員電車内での痴漢被害は、目撃証言や物証が得にくく、立証が難しい。同庁は、電車内への防犯カメラの設置で、抑止効果も高まるとみている。樋口建史副総監は「防犯カメラなどあらゆる手だてを使い、痴漢の撲滅を」と強く訴えた。