2011年08月26日
警察庁は今年度、歓楽街の犯罪抑止と防犯カメラの効果検証を目的に、日本を代表する南北の歓楽街、札幌市のススキノと福岡市の中洲に防犯カメラをそれぞれ約40台設置する。警察庁設置の防犯カメラは川崎市のJR川崎駅前に続いて2、3カ所目。これまで両地区では民間防犯団体が防犯カメラを設置していたが、警察も運用に乗り出すことになる。
警察庁は、犯罪発生件数が比較的多い歓楽街としてススキノと、中洲とその周辺を選んだ。カメラ設置によって犯罪抑止効果を検証し、今後の設置・運用の参考にするという。
設置予定の防犯カメラは録画型。設置場所によっては周辺の住宅のベランダなどが撮影範囲に入る可能性もあり、カメラには一部にモザイクをかけて録画できるマスキング機能をつけ、プライバシーに触れる映像が記録されないようにする。
運用はススキノは北海道警、中洲は福岡県警に委託する。映像をチェックするのも両警察で、映像を保管する「管理責任者」を置き、保管場所の立ち入りは登録された警察官だけに制限する予定。同庁生活安全企画課は「運用方法や設置場所などの詳細は確定していないが、厳格な運用でプライバシー問題に対応したい」としている。
街頭の防犯カメラは民間団体が設置しているケースが多く、警察が設置しているのは東京、大阪、神奈川、広島など12都府県。